今日の例会は「もったいない例会」となっております。これは、用意した食事が余るようなことは勿体ないからできるだけ余らないようにしよう。そのためには会員の皆様は出欠の連絡をお願いしましょうということです。１００万ドル例会は食事の内容を質素にし、余った残りお金を財団の寄付に廻そうということなのですが、勿体ない例会は食事数が余るのは勿体ないから節約しようという趣旨です。

　しかし、「勿体ない例会」の本当の意味は別にございます。私達はこれからはリサイクル社会、循環社会を創ってゆかなければなりません。そのためには「勿体ない精神」を大切にしなければならないと思います。日本ではここ十年、江戸時代が注目されてきております。人口は３千万人ほどだったのですが、ほぼすべてが無駄にされずにリサイクルされていました。江戸時代の日本は森を注意深く管理し循環資源として利用していました。一方、西洋では森林を伐採しつづけていました。牧畜や燃料のために森林は減っていったのです。江戸時代では人糞は肥料となり、ゴミの灰までも再利用されていました。西洋では人糞の多くは道に捨てられ、河にながされていたので伝染病が度々流行ることになります。ベルサイユ宮殿にトイレがないというのは有名な話です。

　そんな江戸のリサイクル社会を支えていた「勿体ない精神」を大事にしてゆきたいと思っています。出来ればこのような「勿体ない例会」をこれからもつづけていただき、その精神を大事にしてそれぞれがそれなりの実践を考えていただければと思っております。